大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)5991 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人荒木新一、同水崎幸蔵、同水崎嘉人の上告趣意は、末尾に添附の別紙記載

のとおりである。

被告人A、同Bの弁護人荒木新一の上告趣意について。

第一点。

単なる法令違反の主張であつて適法な上告理由に当らない。 (所論刑法二二一

条一項とあるは刑法二二〇条一項の誤記と見るべきである。)

第二点。

原判決は、、被告人等が「権利行使に仮託して」所論貨物自動車の引渡を請求し

たものと事実を判断しているのであつて、右貨物自動車の引渡を求める権利行使の

ため恐喝手段を用いたことを認めているのではないから、所論援用の各判例に反す

る判断をしているとは言えない。

第三点。

量刑不当の主張であつて適法な上告理由とならない。

被告人Cの弁護人水崎幸蔵、同水崎嘉人の上告趣意について。

論旨は大審院判例違反を主張するも原判決の法令適用に何等の違法はない。 (

所論援用の判例は殺人と放火との併合罪の場合に関するもので本件に適切でない。)

(なお明治四二年(れ)第一一八三号同年一二月三日大審院判決、刑録一五輯一七

二四頁参照。)

第二点。

控訴審が事実の確定に影響を及ぼさない法令適用の誤りを理由として第一審判決

を破棄し自判する場合に第一審判決の認定した事実を基礎としてこれに法令を適用

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することの正当であることは当裁判所の判例とするところであり(昭和二七年(あ)

第四一七号同二八年一一月一〇日第三小法廷判決、昭和二七年(あ)第五二六一号

同二九年二月九日第三小法廷判決各参照。)、

原判決に何等の違法も認められない。結局所論は単なる法令違反の主張にすぎな

いから適法な上告理由に当らない。

また記録を調べても本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二九年三月三〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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